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熊本県八代にある心理カウンセリング・ルーム「メンタル・ケア・ハウス」です。

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心の救急箱First-aid kit at the heart


 八代・水俣・芦北地区で発行されていました『DUSUKINディーネット』。
 2008年8月から11回にわたり私(清原加代子)のエッセイが掲載されました。
 題して「心の救急箱」
 私が日頃想い描いている心のあり様を綴ってみましたので、お読みいただけると嬉しいです。

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    第9回 〜 怒 り 〜
   

 初冬の季節、店頭ではクリスマスソングが流れ始め、夕暮れと共に街並みがきれいなイルミネーションに包まれます。ふと童心に戻ったり、子育て時代を想い出したりして、懐かしさで胸がいっぱいになります。

 中村修二教授の発光ダイオードの発明により、安価で美しいブルーのイルミネーションが増えてきました。ブルーのイルミネーションを取り入れている地域は、事故や犯罪の発生率が低いのだそうです。ブルーには、心を落ち着かせる効果があります。『冷静』『鎮静』『平静』…これらの文字の偏には『青』が使われています。昔の人は、色の持つ効果を熟知していたのでしょうね。

 争い事や犯罪に手を出してしまう人の背景には、主に「怒り」の感情が密接に関わっているケースがあります。「怒り」の手段として、人を傷付け、物を破壊するのでしょうが、問題解決には何の役にも立たず、「他にも解決方法は沢山あるのに」と残念に思うこともしばしばです。
 「怒り」は『現在すぐその場』で使うために必要な感情です。不当な扱いや失礼な対応を受けた時、人が「怒り」を感じるのはごく自然なことです。それを発散させず、ため込んでしまうためにいつまでもくすぶり続け、対人関係をこじらせ、またそんな自分に苛立つことで自己免疫系の病気を引き起こすこともあるそうです。

 「怒り」の排泄は、相手を変えようとしたり、攻撃するのが目的ではなく、自分の感情を認め、健康に生きるためのものです。そして排泄と同時に、対等に相手の存在を尊重した上で、相手の価値観や言動に対して不一致や違和感が生じているのだと理解することも大切です。

 ある事例をご紹介します(ご本人の了解済みです)。
 上司の心ない叱責でいつも「怒り」をため込み、帰宅後は妻に八つ当たりする男性。何とかしたいというわけでペアカウンセリングを受けられました。「怒り」を感じた時はなるべく早く排泄した方がいいわけですから、さりげなくトイレに行き、「失礼だ!」とつぶやき、イメージ上の「怒り」を便器に投げ入れ、深呼吸して自分を整える。またそんな日は、必ず妻に手土産を用意するという新しい行動パターンを開始して頂きました。帰宅後、「今日、仕事で嫌な事があったよ」と伝えると、妻も「そうね。嫌だったのね。お疲れ様!」と共感し、ねぎらいの言葉を返すという新しい行動パターンも了解して頂きました。すると不快感はその日のうちに処理されるようになり、心身共にリラックスし、円満な関係を取り戻していかれました。

 「怒り」のコントロールは一人でも可能ですが、協力者がいると一層効果的です。共通理解が生まれ、信頼関係が深まります。 心理学では「怒り」を大切な感情として扱い、自己実現の起爆剤として活用します。他者との争いにではなく、自立や目標達成や社会貢献など建設的な方向にベクトルを向け、新しい選択肢を広げるために役立てるのです。

 そうして、「怒り」の排泄の次は気分転換。活発で大好きな運動をすると、脳内伝達物質エンドルフィンが分泌され、鎮静作用や多幸感をもたらします。二人以上でジョギングなどすると効果は絶大で、モルヒネ以上の役割を果たすことが確認されています。あるいは、美しいブルーのゾーンをイメージし、その中で好きな光景を想起し、心地良い風や音や香りなど疑似体験して瞑想するだけでも心が安らぎますよ。




     
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