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熊本県八代にある心理カウンセリング・ルーム「メンタル・ケア・ハウス」です。

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心の救急箱First-aid kit at the heart


 八代・水俣・芦北地区で発行されていました『DUSUKINディーネット』。
 2008年8月から11回にわたり私(清原加代子)のエッセイが掲載されました。
 題して「心の救急箱」
 私が日頃想い描いている心のあり様を綴ってみましたので、お読みいただけると嬉しいです。

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    第1回 〜 心の原型 〜
   

 今月から、このコラムを担当させて頂くことになりました。
 今日は、初回ということで、私の心の原型について語らせて頂きます。

 私が幼い頃、団らんの時に父を通じて知り、心を揺さぶられたエピソードを紹介します。

 当時、父は小学校の教師をしていました。
 ある日、一人の教え子が「修学旅行に参加できない」と言ってきました。理由を尋ねると「家が貧しくて、旅費を出してもらえない」とのこと。父は、その子も何とか連れて行きたい一心で、ご両親に土下座までして許しを乞うたそうです。
 そして、旅行に着ていく服もないことを知ると、父は自分のワイシャツを母に小さく縫い直してもらい、それをその子に着せました。また、その子は靴も持たず、草履だったそうです。すると、同じ旅行車両に乗り合わせた女性が「あの子に靴を」と言って突然、父にお金を渡して下車され、その子は念願の靴を履くことができました。

 目的地の自由時間では、クラスのみんなが楽しそうにお土産を買っていても、その子はただ見ているだけです。父は忍びなくて、その子と一緒に近くの屋台に座らせてもらい、休んでいたそうです。すると、何かしら事情を察知されたのか、屋台の親爺さんが「これでお土産を買っておいで」とお金を渡され、その子はクラスのみんなと一緒にお土産を買う事ができたのです。
 さらに余ったお金でシャツを買いにいくと、これまでの経過を知った店主は、またしても「代金は結構です」と言われたそうです。きっと、
 その子にとって修学旅行は特別な旅となり、生涯忘れえぬ思い出になったことでしょう。


 この話を父から聴いた時、私は幼いなりに感動し、胸の奥から暖かいものがこみあげてきたのをよく覚えています。
 自分が体験したわけでもないのに、その場面の情景がよく見え、心優しい人々のやりとりする声がよく聴こえてくるのです。そして、その心地よさが、繰り返し繰り返し甦ってきます。

 幼いその日、私は「共感する」という心の原型を授かり、「人は素晴らしいなあ」と認知したようです。
 それは、その後の私の人生に影響を与え、現在セラピストとしての役割の中で、「心に寄り添う」という形で活かされています。


 ただ、人生はこのエピソードのように良い事ばかりとは限りません。
 生き続ける事が時に困難で、どうしようもなく辛く苦しい日々もあります。孤独感にさいなまれたり、自責の念に囚われたりすることもあります。
 だから、人が悩むのは、ごく自然な事です。
 生きていると、様々な出来事に遭遇するわけですから、当然な事と言えます。また、人が悩むのは、変化を求めている証かもしれません。辛い状態がいつまでも続くのは耐え難いものです。

 そして、悩みは人を成長させます。
 多くの心理学では、人は意識していなくても、誰もが心の奥の核となる部分に「希望」を持っていると考えます。自分の「希望」に気付くのは、新鮮で大事な作業です。

 だからこそ、「目標」に着目して、専門的にカウンセリングやメンタル・トレーニングを受けて、具体的な成果を上げることが大切です。
 改善策は沢山あるわけですから、一日も早く悩みを排泄して緩和することが有意義だと思います。

 次回から、心のケアについて、様々な角度からアプローチしていきます。宜しくお願いします。  


     
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